2012年2月26日日曜日

東日本大震災に学ぶ

24日(土)、講師に山村 武彦 氏を招き、講演会が開催されました。

 山村先生は、学生時代に遭遇した新潟地震(1964)でのボランティア活動を契機に、防災アドバイザーを志し現場主義(真実と教訓は現場にあり)をモットーに地震・津波・噴火・土砂災害・テロ・事故など国内外150か所以上の災害現地調査を行っている、実践的防災、危機管理対策の第一人者であります。

講演内容を以下にまとめますので、参考にしていただければ幸いです。

もし、成田市が被災地となるような地震が発生したら・・・・。

阪神・淡路大震災や東日本大震災から学んだ教訓。
・行政も一時的に被災者となってしまう ⇒ 守れるものは自分で守る
・実践的生き残りマニュアル ⇒ 小さな揺れでも感じたらすぐ防災


・火を消す
・ドアを開ける
・安全な場所に避難する   
これらを習慣化することによりいざという時確実に実践できる(行動スイッチが入る)そうです。
・体験したことのないことを間のあたりにすると人間は凍りつき症候群に陥り何もできなくなってしま   
う。
・知識を訓練することにより、危険認知・安全行動に移すことができる。


防災・減災は皆で行う義務がある。

・自分だけが、我が家だけがやっても意味がない。(隣近所皆が同じ意識を持つことに意義があ
る。)
・自助~共助~近所~公助





参考資料   近所の精神と防災組織 (山村 武彦)

誰にも親や肉親がいます。誰にでも隣人がいます。誰にでも暮らす町、学び、働く場所があります。それぞれが同じ地域で同じ時代を生き、どこかで命の絆、地域の絆、暮らしの絆で結ばれている運命共同体の中にいるのです。


にもかかわらず、今、その絆は薄れつつあります。このままだと人と人の温もりや思いやりの心さえ忘れ去られるのではないかと懸念されています。

人は肉親や隣人を助け(援け)、支え、守る歓びを。助けられる、支えられる守られる有難さと感謝する心を知っています。体が元気なうちは助けられる人から助ける人へ、守られる人から守る人へ立ち位置を変え「隣人に関心を持ち、必要なときは見返りを求めず、地域や隣人を助ける、傍観者にならない心」それが 私の提唱する「近所の精神」です。

動物は本能的に近くにいるものを警戒し身構えます。捕食されないか、攻撃を受けないかと。時には威嚇し攻撃的にさえなります。しかし人間は、人間だからこそその徳性により、理性・倫理・美学で隣人にやさしくできるのです。家族はもちろん親族、ご近所、同僚、その場その場の隣人に関心を持ち、援け、支えあう心、災害に負けない安全・安心なまちづくりに必要なもの、それが「近所の精神」です。「女は弱し、されど母は強し」といわれるように、立ち位置を知り、守るものが明確な者ほど、強く、賢く、行動的になれるのです。


手始めに、向こう三軒両隣の「防災隣組」(安否確認チーム)結成から始めてみてはいかがでしょうか。




是非実践してみてください。