2013年3月29日金曜日

成田空港圏自治体連絡協議会(9市町)開催

3月27日(水)午後3時から、9市町注1による「成田空港圏自治体連絡協議会」がラディソンホテルにて開催されました。

議題はずばり、カフューの弾力的運用について。

以下、各地町の首長の発言要旨をお伝えいたします。


成田市 藤田副市長 (市長が議長のため藤田副市長が発言)
・4つの項目を条件を附し容認する。
①早朝5時台における弾力的運用については、提案から除くこと。
②空港会社は、騒音地域住民の健康影響調査を実施すること
③空港会社は、弾力的運用の事案が発生した場合は、速やかにメール配信やホームページへの
  掲載をするなど、情報公開を徹底すること。
④弾力的運用の実績について、定期的に検証し、その結果について速やかに公表すること。

芝山町 相川町長
・議会及び特別委員会に5つの条件を附すことで説明し、町長一任となった。
・5つの条件は
①健康調査
②NAA、共生共栄会議等での検証
③ホームページ等での情報公開
④早朝5時台の弾力的運用は認めない
⑤町独自として、騒音調査モニターを設置し状況把握

山武市 椎名市長
・2地区から反対の質問状が届いており、昨日も訪問を受けいろいろな意見が出された。
・住民に弾力的運用を理解していただくのは難しい。納得はしていただけないだろう。
・空港圏で意見をまとめることに矛盾を感じる。
・一定の受け入れは仕方がない。厳格な運用、なし崩し的にさらにカーヒューを進める考えはやめ
 なければならない。生活環境をこれ以上悪化させることはしないと約束していただかないと住民
 の理解は得られないので、努力をお願いしたい。

横芝光町 佐藤町長
・議会への説明および3か所の地区説明会を行った。
・内容は難しいという話から始まり、Bラン直下が町を縦断している中で、町民が今後の騒音問題
 に対して臂臑に神経質になっている状況である。
・しかしながら、町が発展するためにも30万回の達成が不可欠であり、今回の弾力的運用についてもある程度の理解を示すべきであろうという中で、条件付きの容認とし、議会は町長に一任。
・4つの条件として
①早朝5時から6時の離着陸については撤回すること
②午後11時以降の着陸については、なし崩し的な運用を絶対に行わないこと
③午後11時以降に離着陸を行った場合は、その内容、理由等を周辺自治体に連絡すること
④直下住民の健康被害の状況について調査・研究を行うこと

栄町 岡田町長
・町が騒音直下にないので、賛成反対は申し上げられないが、空港の恩恵を受けているので、騒
 音直下の首長の意見を尊重していきたい。

富里市 相川市長
・成田市、芝山町そして騒音直下の意見を十分聞いて、その皆さんが宜しいというならば賛成。
・議長の決めた方向で賛成する。

香取市 宇井市長
・議会では、全員協議会と空港対策特別委員会で説明したが反対意見はなく、双方の会議で市長として賛成したい旨の話をしている。
・成田空港は、雇用面をはじめとして、地域の発展になくてはならないものであるが、反面マイナス
 の要素も持っている。国とNAAは地域住民の状況をよく確認したうえで、今回出された運用の条
 件についてしっかりと図り、地域のり理解を得ながら成田空港の更なる発展に取り組んでいただ
 きたい。

神崎町 石橋町長
・カーヒューの弾力的運用に関する資料を議員に配布してあるが、特段ご意見や説明の要請はな
 い。
・神崎町は騒音下から外れており、皆さんの判断に従う。

多古町 大川課長(町長欠席)
・30万回の合意の際に、空港の発展が町の発展に繋がるということでせつめいし、騒音地域の理解をいただいてきた。
・今回のカーヒューの弾力的運用についても、一部なし崩し的な運用があり、運用の拡大につながっていくのではないかとの意見もあるが、騒音地域の多数の方々は、町の発展につなげていくためには、弾力的運用についてもやむを得ないのではないかというようなご意見が多い。
・町長としては理解をしてもらっている認識をしているという事で、運用につきましても了承したい。


といった発言がありました。


共通認識として、どの自治体も成田空港の発展が地域の発展に繋がる という基本的考えがあり、今回の提案について要件を附して容認もやむを得ない ものである。

ただし、運用が始まった以降のなし崩し的な運用は絶対に認めないという強い意志表示があることから、運用の検証については厳しくチェックしていくことの必要性を強く感じた。



注1:成田市:富里市:香取市:山武市:栄町:神崎町:芝山町:横芝光町:多古町