2012年11月18日日曜日

伊能歌舞伎定期公演

大栄公民館ホールで第14回伊能歌舞伎が公演されました。

~伊能歌舞伎とは~
1697(元禄10)年(注)にはじめられた伊能歌舞伎は、地元『大須賀神社』の奉納歌舞伎として演じられ、昭和36年6月19日付で千葉県の無形民族文化財に指定される程になりましたが、昭和40年の公園を最後に上演が中断されてしまいました。
その後、復活を願う地元の声や伝統文化の育成という大栄町の施策を背景に平成11年11月34年ぶりに復活しました。

以降、毎年4月には、大須賀神社奉納芝居を、そして秋には定期公演を上演しています。
昨年11月5・6日には成田市を会場に「第21回全国地芝居サミットin成田」が開催されましたが、その時も、遠山地区取香(側高神社)の『三番叟』(千葉県指定無形民俗文化財に指定)とともに成田を代表する地芝居として、上演されました。

成田市には、市の無形民俗文化財として、『台方・下方麻賀多神社神楽』、『北羽鳥香取神社獅子舞』、『西大須賀の神楽』などがあります。それぞれに保存会がありますが、どの団体も「後継者がいない」という共通の悩みを持っています。

私が通った小学校の隣には神社があり4月5日に春祭りが行われていました。その日は学校の始業式のため午前10時ころには下校になるので家に帰ると同時に母親からいつもより多少多めにお小遣いをもらって、神社に遊びに行ったのを今でも覚えています。

社会環境の変化とともに、古くから受け継がれてきた地域の伝統芸能の存続の危機に直面しています。これらの文化は一度途絶えてしまうと復活させるが非常に困難になります。

そしてこれらの文化を存続させるためには、出演者の育成のほかに、関係者の育成、見物人の育成も必要になります。

来年の春は、みなさんで「取香の三番叟」「北羽鳥香取神社の獅子舞」「西大須賀の神楽」そして「伊能歌舞伎」を見に行きましょう。

ちなみに、「台方・下方の麻賀多神社の神楽」は7月に行われています。


(注)1697年ころのマメ知識
江戸時代・・・・1680年  綱吉が5代将軍となる 
        
         1687年  生類憐みの令
         1689年  松尾芭蕉が「奥の細道」を著
         1702年  赤穂浪士の仇討
         1716年  吉宗が8代将軍となる